26歳で不妊治療!?多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の私が決断するまで

不妊治療

26歳で不妊治療に踏み切った、と聞くと早いなと思われる方も多いでしょう。実際に周りは結婚していない友人の方が多かったため、不妊治療をしている人は聞いたことがありませんでした。そのような状況で、私たちが不妊治療に踏み切るまでの道のりをご紹介します。

産婦人科検診で多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が発覚

私が不妊治療に踏み切った大きな理由は、妊活を始めた時に受診した産婦人科で多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん:PCOS)と診断されたためです。何その難しい症状!初めて聞いた!という方も多いですよね。私も診断されて初めて知りました。(笑)

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)って?

日本産婦人科医会によると、

多嚢胞性卵巣症候群 (polycystic ovary syndrome : PCOS)とは、「両側の卵巣が腫大・肥厚・多嚢胞化し、月経異常や不妊に多毛・男性化・肥満などを伴う症候群」と定義されています。

日本産婦人科医会

ちょっと難しいですよね。(笑)一般的な月経では一つの卵胞が成熟し排卵しますが、PCOSの場合、大量の未成熟な卵胞が形成され排卵が起こりづらくなります。そのため、PCOSは月経不順である場合が多いです。

私も、仕事の忙しい時期と結婚式準備が重なり体調を崩した時に月経不順となりました(3か月に1回程度)。この月経不順がきっかけで、一度産婦人科に見てもらおうと思ったらPCOSと診断されたわけです。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)になる人の理由や特徴は?

実は、生殖年齢女性の約5~10%がこのPCOSと言われています。残念ながら原因は完全には解明されていないそうです。ただ、肥満や高血糖の方はなりやすいと言われています。

しかし、私はBMI18.5以下のやせ型のため当てはまってはいません。お医者さんに聞いたところ「体質です」とのこと。(笑)体質なら仕方ない…と落ち込みながら受け入れるしかありませんでした。ちなみに私の母はPCOSではないため、遺伝するとも限らなさそうです。

私は大学生の時にダイエットをして半年で8kgほど瘦せた経験があり、その頃から月経不順になったり、通常のサイクルに戻ったりを繰り返していました。当時も産婦人科に行き血液検査やエコーもしましたがPCOSとは診断されず(大きな病院でした)、数年後の今判明しました。

もし月経不順であったり、何か心配なことがある方は一度産婦人科を受診されることをおすすめします!

より詳細にPCOSについて知りたい方は是非医療機関等のページを参考にしてください。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)でも妊娠したい場合は?

PCOSと診断された人は、現在妊娠したいかそうでないかで治療法が異なります。月経不順のため、通常の人と比べると自然妊娠の確率は下がり、妊娠したい場合は月経を起こすための治療が必要となります。私は妊娠したかったため、早速月経を起こすための治療に取り掛かりました。

同じPCOSでも現在の症状や薬の効き方、妊娠を望む時期により治療方法は個人差があるため、あくまで私の場合も一例として参考にしていただければと思います。また、私は年齢が比較的若かったことから、先生からもなるべく負担が少ない方法から始めることを提案されました。

PCOSの最大の課題は排卵を起こすことです。妊娠するにはまず卵胞が成熟する必要があるため、卵胞を成長させ、排卵させることを目指していきます。いわゆる排卵誘発剤を服用や注射などで治療していきます。

私の場合は大まかに以下の流れで進めました。

  • 飲み薬で効果を観察
  • 効果が見られない場合、薬+病院で注射(指定日に行く必要あり)
  • 排卵が起きているか検査薬で確認
  • 検査結果に応じて、再度薬+注射を繰り返す

私は病院での注射でしたが自己注射もあり、人によって進め方や薬の量、頻度も異なります。私の場合はまずは最も一般的であるクロミッドの薬から始めました。ただあまり効果がなかったので、注射と組み合わせる形に変更しました。

同じ薬でも効き方が毎回異なり、排卵が起きたり起きなかったりでした。週に1~2回産婦人科に通い、薬や注射の効き方を確認し次の治療を検討する、という流れで半年ほど続けました。

また、排卵が無事起きた時は先生から「タイミング(=性行為)を何日~何日の間に取ってみてください」と自然妊娠のアドバイスもいただけます。色んな都合でせっかくの排卵が起きてもタイミングを取れないこともありましたが、いつが妊娠しやすいか教えてもらえるのは助かりました。

不妊治療に踏み切った理由

産婦人科で排卵を起こすために治療し、自然妊娠を期待していましたが、半年後には不妊治療に踏み切ることにしました。相当早いステップアップだと思います。その理由を一言でいうと、精神的・肉体的疲労が限界を迎えたからです。

正直、この時の治療はすごくすごくしんどかったです。地元の産婦人科の通院と仕事の両立が厳しかったのが大きな理由です。病院は自宅から自転車で30分程度の距離で、雨が降ったら電車に乗る必要があります。また、とても小さな病院で予約が取れず、土曜も午前中のみでいつも2~3時間待つのが当たり前でした。平日仕事の合間をぬって、パソコンを抱えながら待合室で待ち、時にはミーティングに階段からオンラインで参加し、そしてやっと自分の順番が来たと思ったら悲しい結果を言い渡されるのです。

幸い、リモートワークだったため毎回仕事を休む必要はありませんでしたが、タイミングが命の治療なので、指定された日に行く必要がありました。時間もお金も投資して、悲しい結果ばかり。仕事の忙しい時期と重なり、あまりにも努力に比例しないことに肉体的にも疲弊し、パンクしそうでした。

また、何よりも精神的につらかったです。この時期は先輩や友人の妊娠報告や子どもの様子を見るのもつらく、「自分は一生子どもを産めないかもしれない」、「女性失格だ」と一人でシャワーやトイレで泣いていました。夫が子どもを大好きなことは知っていたので、夫が街中で見る子どもたちを「かわいいね〜」と言うたびに夫に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。そして人の幸せを喜べない小さな自分にも嫌気がさす、という負のスパイラルに陥っていました…。

上記のように精神的・肉体的疲労が積み重なり、爆発するように泣くことが増え、病院を変えて本格的な治療ができる不妊治療専門の病院に移ることを決めました。本来は不妊治療は1年続けて妊娠しなかった場合に踏み切るものですが、私の場合はもう限界でした。

【結論】早めに不妊治療に踏み切って良かった!

病院を変える決断をして、本当に良かったです。別記事で詳細記載しますが、肉体的疲労が圧倒的に軽減されて治療に専念できました。予約が簡単に取ることができ、土日も対応してくれる病院だったため、仕事との両立がしやすく、気持ち的に楽になったことが大きいです。

もし、不妊治療に踏み切る予定の方がいたら、治療や先生の評判はもちろんですが、自宅や職場から通いやすく、予約も取りやすい病院を選んでみてください。

最後に、ご紹介した内容はあくまで私たちの場合であり、早期妊娠を望まなかったりさまざまな都合でまずは産婦人科での治療を長くする、も全然ありだと思います。

私は本当に色んな意味で限界だったので(笑)、結果としてストレスを減らす方向にシフトしました。よく夫婦で相談して決めてくださいね!

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